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筋トレを行う際の呼吸法について

ここでは筋トレを行う際の細かな留意点、特に「呼吸法」について私なりに考えた事を書いてみます。尚、その他様々な筋トレに関する知識については別ブログである「体質を改善した人のための知識集」にある『「筋トレ豆知識集」に関する記事一覧』や『「筋トレ法・ストレッチ法」に関する記事の一覧』にまとめているので、詳しくはそちらをご覧下さい。

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動脈と静脈について

全身にある血管は「動脈」と「静脈」の2種類に分けられます。動脈は心臓から送り出された血液が流れる血管、静脈はその血液が心臓に戻る時に流れる血管の事です。

その内、動脈は生命活動の維持に必要な組織に血液を送るため、大抵は体の深部にあります。また流れる血液の量が多く、その流れも速いため、血管の壁も分厚くなっており、管自体も非常に太くなっています。特に脳、心臓、肝臓などに繋がる血管へ流れる血液の量は非常に多く、その血流も非常に速いため、万が一にでもそんな血管の壁が破れた場合、その瞬間に大量の血液が失われます。それは当然命に関わります。

一方、静脈に流れる血液は最終的に心臓へ帰るだけなので、動脈と比べると血流は遅く、その血管の壁もそこまで厚くありません。また静脈は動脈よりも「守る」という意味では優先度が落ちます。もちろん体の深部にある重要な組織に繋がる静脈では、大量の血液が流れる太い血管もあるのですが、静脈の多くは体の表面を流れています。静脈は実はそれによって熱を逃がし、体温を下げる役割もあります。


筋トレ中に「力む」と血管が破れる事がある

筋トレ中に「力む」と血管内でどのような事が起こるのかというと、まず力んでいる間は呼吸が止まるため、一時的に血流も滞る事になります。そしてその「力み」から開放された瞬間、それまで滞っていた血流が一気に開放され、大量の血液が流れる事になります。前述のように元々動脈の血管は丈夫にできているのですが、何らかの原因で血管の壁が脆くなっている場所があるとそこに圧力が集中し、場合によっては破けてしまう事があります。

前述のように動脈は流れる血液の量が多く、その血流も速いため、一度血管が破れると、そこから大量の血液が失われる事になります。また動脈は重要な組織へ血液を送っているため、破れた先の組織へ血液が送られなくなり、その動脈から血液を得ている組織では正常な活動ができなくなります。それが脳や心臓などで起これば即命に関わるでしょう。

尚、筋肉を大きくするような筋トレは、短時間で大きな負荷をかけて行う無酸素運動です。無酸素運動は文字通り酸素を必要としない運動であり、これを聞くと呼吸は必要ないように思いますが、大きな力を発揮する際にどうしても力んでしまいがちです。特に大きな負荷のかかる筋トレにおいては、顎を強く噛み締めたり、呼吸を止めたりなどの「力み」の度合いが強くなり、そのような血管の破けるリスクが高くなるという事を強く認識しておくべきです。もし筋トレを行う際には力まないようにしましょう。


血管の壁の厚さや強度は見た目では分からない

「血管の壁の厚さ」「血管の太さ」「血管の弾力性・強度」「どのように血管が張り巡らされているか」などについては、ある程度遺伝による影響を受けていると言われています。つまり親族間で血管の性質が似る事があり、仮に親族の中に血管に関する病気にかかった人がいれば、貴方も同じように血管に関する何らかの病気になるリスクがあります。静脈のように体の表面にある血管なら目で確認できますが、特に脳や心臓など内部にある血管は自分の目で確認する事はできません。つまり脳や心臓などにあるどの血管が脆くなっていて、どの血管に動脈硬化や動脈瘤などがあるという事は誰も分からない訳です。

また血管は生活習慣の積み重ねによっても大きな影響を受けます。例えば塩分過多による高血圧では、血管の壁にかかるストレスが大きくなります。特に血糖値が高くなっていたり、血中コレステロール値が高くなっている人では、元々血液がドロドロの状態になって流れにくくなっており、それと高血圧が合わさると、血管の壁を傷つけてしまう事があります(血栓もできやすい)。前述のように血管は遺伝による影響を受けており、元々ストレスに弱い場所というのが必ずあります。そこへストレスが集中する事で、血管の壁を傷つけるだけでなく、破けてしまう事もあります。それが重要な組織、あるいはその組織に近い場所で起これば生命活動に支障を及ぼします。万が一のための「リスク回避」はしておくべきでしょう。

尚、塩分過多以外には、そのように高血糖(糖の過剰摂取)や高脂血症(脂肪の代謝異常、脂肪の過剰摂取)の他、慢性的な脂肪の蓄積(皮下脂肪、内臓脂肪)、タバコ・アルコール、運動不足、水分不足、ビタミン・ミネラル不足、睡眠不足、内・外のストレス、急激な気温の変化(自律神経への影響、高血圧)などが挙げられます。不摂生な生活習慣を続けてきた人が、いきなり力むような筋トレを行うのは大変危険です。まずは生活習慣を見直し、その上で「筋肉への力の入れ方(体の動かし方等)」を覚えていく事が重要でしょう。

ちなみに心筋梗塞においては「顎・首・左肩にかけての痛み・痺れ・違和感」「冷や汗・吐き気・体力の減少(少し動いただけで呼吸が苦しくなる)」「胸からの立っていられないほどの強烈な痛み(前触れなく突然起こる事もある)」などの前兆があると言われています。また脳梗塞や脳出血においては「急に何かで殴られたような強烈な痛み・意識がなくなる(前触れなく突然起こる事もある)」「呂律が回らなくない・人の言葉が理解できない・文字が書けない」「体のどこかに痺れが出る・力が入らない」「目眩・焦点が定まらない」などのような前兆が見られるそうです。もちろん心筋梗塞・脳梗塞・脳出血などは前兆なく急に起こる事もあるので一概には言えません。ただし筋トレ中の「力み」はそのリスクを高めるので注意しましょう。


筋トレ時の呼吸法について

さて、実際に筋トレを行う際の呼吸の方法についてですが、簡単に言うと「力を発揮する時に息を吐いてリラックスする」「戻す時に動作に合わせてゆっくりと息を吸う」ようにします。

例えば「腹筋」という動作で言えば、背中を屈めて前へ起き上がる時に息をフーっと吐き、仰向けに戻る時にゆっくりと息を吸うようにします。息を吐く時には敢えて「フー」と声に出すと強く意識する事ができると思います。お腹の筋肉に力が入ると、どうしても呼吸を止めて踏ん張ってしまいますが、できるだけお腹の筋肉だけに力を入れ、呼吸には影響しないようリラックスして行うべきです。

また繰り返しになりますが、大きな筋力を発揮する際に顎を強く噛み締めたり、首の根元に力を入れて肩が上げたり、呼吸を止めて踏ん張る癖がある人などは、その力の入れ方を早々に直すべきです。顎の筋肉を鍛えるトレーニングならまだしも、例えば腕の表側にある上腕二頭筋を鍛えるアームカールで、腕以外の筋肉に力を入れても無駄に体力を消耗するだけです。今一度体の使い方を見直してみましょう。「効率良く鍛える」ためにはそういう事も重要なのです。

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