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運動神経の良い悪いについて

ここではよく言われる「運動神経」とは何なのか?について、私なりに考えた事を書いてみます。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ

JUGEMテーマ:バストアップ

「運動神経が良い」とはそもそもどういう事なのか

「運動神経」というのは実際に体にある神経で、体を動かす際に使われている神経の総称です。脳から出された命令は電気信号として神経を通って全身に伝わります。それが最終的に筋肉に伝わる事で全身の筋肉を動かす事ができるのです。「運動神経」と聞くとそのような「意識して筋肉を動かす」時にだけ使われるように思ってしまいますが、実は内臓のように「意識せずに動かさなければならない筋肉(心臓は心筋、胃腸などその他の臓器では平滑筋)」を動かす際にも使われています。ただし例えば緊張した時に胃腸の活動が弱くなったりする事がありますよね。ですので全てが「意識せずに動く」訳ではなく、状況に応じて脳がその活動をコントロールしているのです。

これを踏まえて「運動神経が良い」という言葉の意味を考えてみると、まず運動をするためには「脳からの命令が素早く行われる」事が重要です。スポーツでは瞬間的に起こった事に対して素早く反応しなければならず、そもそも脳からの命令が素早くできなければ体を動かす事はできません。ですのでこれは「運動神経」というよりも「脳」の問題で、「その運動に対してどのように体を動かせば良いか」を知っている必要がある訳です。「運動神経が良い」と呼ばれる人たちはそのような場面に何度も遭遇し、脳が体の動かし方を記憶しており、だからこそ素早く体を動かす事ができるのです。

次に、その脳から出された命令は神経を通って体の隅々まで伝えられます。ですので「脳の命令がスムーズに伝わるような神経」が必要になります。これは「神経の質」なので瞬発的な力を発揮する運動ほど「生まれながらの素質」が大きく影響しますが、実は神経は鍛える事ができ、使い込む事によって脳からの命令をスムーズに伝える事ができるようになっていきます。例えば高齢者が指先を使うトレーニングを行うと脳や指先の神経が活性化し、ボケが改善されたというような事をよく聞きますが、あれと同じです。その意味では「脳」も「運動神経」も年齢に関係なく鍛える事ができるのです。

更に「どんな複雑な運動もそつなくこなす」という事は「脳からの命令を伝える神経が細かく枝分かれしている」事が重要になります。これは特に神経系が発達する幼少期(下記)において、どれだけ複雑な運動を行ったかで大きく変わります。すなわち小さい頃からの継続した運動習慣が将来の「運動神経が良い」に繋がるという訳です。ちなみに運動をするための中枢である脳や脊髄(首〜腰まで)は一度損傷するとその機能が失われ、全身麻痺や半身麻痺、感覚麻痺などが残ってしまいますが、そこから離れた指先などの抹消の神経は一度切れても時間をかけて再生させる事ができます。これは余談ですが、例えば足の動脈が詰まってしまった場合でも、詰まった箇所の手前から枝分かれして別のルートで動脈に繋がるよう血管が伸びていく事があるそうです。人間の体って凄いですね。


運動神経は生まれつきだけで決まる訳ではない

確かに運動神経には生まれながらの素質が少なからず関係しますが、上記のように運動神経の良し悪しというのは「神経が発達する期間にどれだけ複雑に神経を使ったか」によって大きく変わります。その「神経系が発達する」期間は「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。ゴールデンエイジは具体的には「3歳〜12歳」の間とされており、この3歳〜12歳という期間は特に猛烈な勢いで神経系発達します。将来、天才と呼ばれるようなスポーツ選手はその時期から複雑な運動(複雑な運動は脳も発達させる)がを続けているのです。もちろんその期間の後も神経は使えば使うほど鍛える事ができますが、この期間ほど速いスピードでの発達はありません。ですのでこの期間にどれだけ複雑な運動を行うかは、将来の選択肢にも大きな影響を与える事になります。

更に神経系の発達という事で、この期間から勉強を継続する事で記憶力や考える力など、脳そのものの能力を発達させる事もできます。いわゆる「天才頭脳」と呼ばれるような人たちは、このゴールデンエイジの期間やそれ以前からたくさんの本を読み、たくさんの勉強をしてきたのです。このように将来スポーツ選手を目指す場合に限らず、技術者、学者、研究者などを目指す場合にも、この期間にどれだけ神経を発達させるかというのが重要なのです。


運動神経の良し悪しを「生まれつき」「遺伝」という言葉だけで片付けない

よく「うちの子は運動が苦手だから」「うちの子は馬鹿だから」と言う親がいますが、ゴールデンエイジの期間にどれだけ神経を発達させるかが重要なので、言い方が悪いかもしれませんが、それは単に「親の教育力がない」という事になります。もちろんこの教育力というのは「親の命令による詰め込み」ではなく「子どもが自発的に神経系を鍛えるための教育」です。何かを上達させるためには「教わっている間」だけ練習・努力するのではなく、「例え誰も見ていない所でも自ら努力し続ける」事が必要なのです。そのためには子どもが自ら率先して考え行動しなければならず、いつまでも親の言いなりになっていては神経系は発達しません。

またそういう意味ではいくら両親が「運動神経が良い」場合でも、その子どもも「運動神経が良い」とは限りません。例えばスポーツ選手の子どもがスポーツ選手になるとは限りませんし、スポーツが苦手な両親の子どもが逆にスポーツ選手になる事だってありますよね。それは何故かというと「教えるだけの教育」「従わせるだけの教育」になってしまっているからです。子どもの夢というのは子ども自身が決めるべきではあり、どんな夢でも叶えられるようサポートをするのが親の責任です。親の都合の良いように育てるだけでは子どもは自立しません。

※続く参考記事→遅筋と速筋について

尚、それを大人で言えば前述のように運動神経は鍛える事ができます。よってこの種目に向いているとか向いていないとかは「そのスポーツを知らない」「体の動かし方を知らない」だけであり、練習をして覚えれば誰でも身につける事ができます。自分が逃げたのにそれを子どもに言って聞かせて説得力はあるでしょうか?まずは自分が模範となり周囲に影響を与える事を考えましょう。
何よりの問題点は「自分には運動神経がない」と勝手に自分で思い込み、それを運動をしたくない事の理由にしてしまう事です。それがテレビなどから得た「結果」だけを信じて安易に痩せようとしたり、運動をせず食事を少し変えるだけで痩せようとしたり、と楽をする考え方に繋がっているのです。そのような考え方では偏った知識(このダイエットをすると何故痩せる事ができるのかを考えない)同じ事を繰り返すだけです。今一度自分が何をすべきかを考えましょう。


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